ブログを再開し、できるなら、以前より活用したい。
ブログを放置するということは、過去を外部媒体に記録しないということだ。
内容の良し悪しに関わらず、すべての記憶はいつしか時の奔流に飲み込まれ、二度と戻ってこない。
と思っていたのですけれども。
記憶は無意識下に潜在し続けるようで、こちらの意図しないときに「悪夢」となって現れる。
もちろん「良い夢」も稀にあるのだが、死や苦痛を避けるため、生物の本能として「イヤな記憶」ほど長く残り続けるようで、「悪夢」が圧倒的に多い。
時の流れがイヤな記憶を拭い去ってくれるというのは幻想で、脳のどこかにしぶとくこびりついてやがる。
●曖昧なまま放置していても、「イヤな記憶」は有効活用できない。
不随的に「イヤな記憶」を思い出したくない。
意図的に、「イヤな記憶」を有効活用できる状態で思い出すなら、まだ許せる。
本当は、綺麗さっぱり消し去りたいのだが、そうもいかない。
そうもいかないなら、なんとか僕がうまく取り扱える状態に持っていきたい。
「イヤな記憶」を有効活用するには、まずもって、それを分析しなければ始まらない。
いつまでも曖昧模糊としたブラックボックスのまま放置していては、なにも始まらない。
正体不明の幻影にいつまでも怯えていては、人生、まったく、楽しめない。
まずは「イヤな記憶」を整理分析することで、やっと使える状態に持っていける。
整理分析の手段として「文字や図として外部媒体に記述する」という方法は優れている。
そのようなわけで、今年も残りわずかだが、次回の記事からは「イヤな記憶」も含めて、2024年の振り返りをやっていきたい。
まずは、年始早々、「睡眠障害」に陥り、精神科に行った話から始める予定だ。
●「イヤな記憶」をフルに有効活用している人を「X」で見つける。
社労士試験受験生時代、完全独学であったので、「X」をはじめとするSNSを用いて、情報収集を図っていた。
受験生仲間のSNSも、モチベーションを高めるという意味で有用であったので、何人かフォローしていた。
「X(旧Twitter)」でフォローしていた人の中に、
N本@ブラック企業と裁判予定(@nmotoshachiku)
という方がいた。
詳細は直接「X」に目を通していただければいいが、下記、自己紹介から引用する。
ブラック企業による長時間労働でうつ病になり労災認定されました。未払い残業代訴訟で勝利し、次はブラック企業への損害賠償訴訟を準備中です。ブラック企業やうつ病と戦う私の記録です。2度の休職・退職を経て現在療養中。R5社労士試験合格。R5ケアマネ試験合格。R6予備試験受験
「イヤな記憶」を「労働者側社労士になる」というモチベーションにうまく有効活用し、着実に成功体験に繋げ、社労士試験(僕と同期?)に一発合格するだけでなく、司法試験予備試験まで目指しているという。
自身の壮絶な「イヤな経験」を、これほどまでに有効活用している事実に感服するしかない。尊敬するしかない。
うつ病であるにも関わらず、なぜ、これほどのバイタリティーが生み出せたのか。
それはやはり、「イヤな記憶」の正体=「敵」が明確だったからだと、僕は考える。
その単純明快な図式に、妬ましさすら感じてしまう。
労災認定された時点で、完全に「加害者」は相手方である。「悪い」のは100%向こうである。民事訴訟で勝つのも道理だ(係争中の事件もほぼ勝つだろう)。
「加害者」=「敵」が明確であるからこそ、自ずから、それを打ち倒す「手段」にもある程度の道筋がつけられる。
N本さんは、自身では「暗闇の中を走っていた」と感じておられるかもしれないが、「暗闇の中で走る」という危険行為を選択するのは生物学的にあり得ないので、絶対に「光」に向かって走っていたはずである。
敵を倒すという「絶対的指針」があったのであって、「暗中模索」ではなかった。
絶対的指針さえあれば、トライアンドエラーを繰り返すことで、光へと辿り着く道筋は着実に繋がっていく。
「ブラック企業(賃労働)で『イヤな記憶』を作った」という点で僕とN本さんは一致しているのだが、決定的違いは、僕が「敵」の正体をはっきりと認識していないということだ。
別記事で詳述しようと思うが、僕はN本さんのように「会社側が100%悪い」と明言できないのだ。どこかで、「自分にも落ち度があったのではないか」と考えている。
畢竟、「ブラック企業撲滅」に対するN本さんと同程度のバイタリティーは持ち得ないし、光(幸福)に辿り着く道筋も異なることになる。
当然、僕がこれまでいくつかのブラック企業で苦しんだ原因は少なからず会社側にもあるので、「ブラック企業を合法的にシバき倒す」という復讐心は僕も持っているのだが、そのバイタリティーはせいぜい「特定社会保険労務士を目指す」程度のもので、とても司法試験を目指そうという発想は湧いてこない。
僕の場合は、その方向性とともに、「自身の改造」も光へと辿り着くためのひとつの道筋になるような気がしている。
漠然とそう考えていたのだが、精神科のカウンセリングで「(ブラック企業とはまた別の内なる)敵」の正体を掴みかけている。
とにかく、2024年の振り返りは、「睡眠障害で精神科に行った」ことから始めるしかない。