2023-11-29 / 最終更新日時 : 2023-12-18 tarukichi_62 読書 【読書】『鹿の王』(上橋菜穂子著)を読んだ感想――「個」と「全体」の狭間で。 著者の作品は、「守り人」シリーズ(10巻)と『精霊の木』『狐笛のかなた』を読んだことがある。 正統的な異世界ファンタジーを紡ぎあげる著者の手腕は、「文化人類学者」という、著者のもう一つの職業に依るところが大きい。 […]
2020-08-01 / 最終更新日時 : 2023-12-18 tarukichi_62 読書 【SF】『屍者の帝国(伊藤計劃×円城塔著)』を読んだ感想――自由意思があると思い込めるなら機械人形でもいんじゃね? 早世した奇才のSF作家・伊藤計劃の遺稿が本書のプロローグだ。それを大きく膨らませ、芥川賞作家の円城塔が壮大な物語を織り上げた。 円城が伊藤のテキストを読み込み、知友の遺志を汲み取ろうとしたことは、先日読んだ『虐殺器官 […]
2020-07-10 / 最終更新日時 : 2023-12-18 tarukichi_62 読書 【SF】『虐殺器官(伊藤計劃著)』を読んだ感想――人間の良心を操ることは可能か。 決定論をモチーフにしたと思われるSFアクション。 人間の意志や自由といったものを考える際にSFは最適な物語形式なのかもしれない。『1984年』や『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』といった過去の類書とテイストは非常 […]