業務スーパーの中華おやつ3種を食った。【貧者の癒し】


 秋雨が続いている。アンニュイな気分である。傘をさし、トボトボ歩いて、買い物に出かけた。
 業務スーパーだ。
 特に目的もなく、おもしろそうな商品がないか店内を徘徊し物色する。
 そこそこ高い確率で、僕のテンションを上げてくれる商品に出会える。

 今回は、ウマそうな「中華系おやつ」が3品も収穫できた


 傘をさし、トボトボ歩いて、誰もいない家へと帰る。
 客観的に見れば悲壮な中年男の僕の心のうちは、スキップしたいほど弾んでいる。

 んも~、絶対、この前ダイソーで買った「ジャスミン茶」に合うんだから~。タイミング、ばっちし~。どんだけ~。
 と、心の中でIKKOさんもわめている。

ふわっふわ! 「台湾カステラ」。


 肌寒くなった屋外から戻ってきたら、やっぱり温かいおやつが欲しい。
 ということで、まずは、「台湾カステラ」から頂く。
 ジャスミン茶を淹れるための湯を沸かし、冷凍の台湾カステラを電子レンジにぶち込む。
 規定の時間では明らかに内部がまだ冷たそうだったので、加熱時間を延長した。

 台湾カステラを割ると、まるで焼きたてかのように湯気が立ち上った。甘い匂い。
 口に入れるまでもなく分かる柔らかな感触。200円もしないとは思えないほど、生地の断面はキメが細かい。大量生産の工業化の技術力の高さ、すばらしき哉。


 口に含む。
 ふわっふわ!
 台湾カステラを人生で(おそらく)初めて食ったが、想像以上に、ふわっふわ!
 日本のカステラとはまったくの別物。どちらかと言うと蒸しパンに近いが、そこまでしっとりねっとりはしていない。
 台湾カステラのベッドで永遠の眠りにつきたいほど、ふわっふわ!
 自分でもなにを言っているのか不明だが、それほどの新食感。うまい。

 甘さも控えめで、やさしい味。
 洋菓子ならばその甘ったるさに対抗できるコーヒーや紅茶が必須となるが、このやさしい味には、同じくほのかな甘みを感じられるジャスミンティーがベストマッチ。
 完璧よ、カ・ン・ペ・キ~! と僕の心の中で、IKKOさんが右手の人差し指を大きく振りながら叫んでいた。

一度は思いきり食いたかった「杏仁豆腐」。


 業務スーパーと言えば、牛乳パックに入った1ℓスイーツだ。プリンやゼリーを筆頭に種類も豊富だ。
 僕もいろいろと食っているが、例外なく、味はいたって普通だ。1ℓパックスイーツで特別おいしく感じた商品は今のところ、ない。
 「杏仁豆腐」も例外ではない。
 マズくはないが、格別にウマくもない。普通に、ウマい。

 しかし、それでいいのだ。
 台湾カステラが例外だっただけで、業務スーパーの商品に「特別なおいしさ」を求めてはいけない。
 求めるべきは、「量」なのだ。

 焼肉のシメの柚子シャーベットと並んで、中華料理のシメは杏仁豆腐と、人類史の始まりから決まっている。
 しかし、中華料理屋で出されるそれの少なさよ! 小鉢にちょろっと。一口でなくなってしまう。
 一度でいいから飽きるまで食いたいな~、と思っていたのである。

 たっぷり、器によそった
 かっこんだ。
 僕は満足した。

 満足した次の瞬間には、飽きた。
 やっぱり杏仁豆腐は適量で食べるのが、一番おいしく感じられるのかもしれない。
 杏仁豆腐の大量食いは、一回経験できたら十分か。

圧倒的に手軽で安価! 「中華ポテト(大学イモ)」


 秋といえばサツマイモである。
 それを食わないと秋が来た気がしない。

 サツマイモはそのまま焼いたり蒸したりして食ってもウマいが、あえてスイーツに加工する場合、その筆頭に挙げられるのが「大学イモ」だろう。
 揚げたサツマイモに飴状になった砂糖が絡みつき、その甘みとカリッとした食感を爆発的までに高めている。

 これも大食いしたい菓子のひとつであったのだが、一般のスーパーに売っているそれは微妙に高く、安価に済ませようと自分で作ろうとすれば、その調理工程の面倒臭さに絶望する。

 業務スーパーならば――。
 価格は他社の半額ほどで、調理もそのまま放置して解凍するだけという手軽さ!
 大容量の「業スー」サイズだが、冷蔵ではなく冷凍なので無問題(モウマンタイ)! むしろ長所だ。食いたいと思ったときに、スーパーに買いに行く手間もなく、食いたいだけ冷凍庫から取り出せばOK。

 例に漏れず「味は普通にウマい」が、手軽さと安さが圧倒的なのでリピートしたい商品だった。


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