【男の料理】韓国ヤンニョムチキン。っぽい何か。【マッコリ無限ループ】

 おうちで韓国料理を食べたい熱がいまだ冷めぬ僕は、次は「ヤンニョムチキン(韓国チキン)」を作ろうと思った。
 ネットで軽く調べると、唐揚げ作ってソースを絡めるだけで完成するっぽい。

 作れないこともないと思われたので、さらに詳細を調べたのだが、電脳空間の住人たちが提示するレシピはそれぞれ微妙に違っていた。
 鶏肉の部位、衣に使用する粉、ソースに配合される調味料。
 分量どころか、最初に用意する材料からして統一されていない。
 ネットは情報が多すぎて単細胞のマニュアル人間に優しくない。

 面倒になったので、自己流でいいやと妥協することにした。
 ので、下記の記述はすべて、ヤンニョムチキン”っぽい何か”についてのものだ。

 とりあえず、どのレシピも「コチュジャン」なる調味料を使っていたので、業務スーパーにて購入した。

 肉は、手羽元(骨付き)を使用した。
 塩コショウ、おろしショウガにて下味を付けた。
 後からソースを絡めるので衣は硬めにしようと思い、あえての片栗粉100%。
 揚げ終わった。
 ので、1個試しに食ってみた。ガッチガチやぞ!! これは、このまま食い続けたら口の中が血だらけになるやつだ。しかし、これで合っている。僕の予想通り(ニヤリ。


 ソースは、コチュジャンの他に、しょうゆ、砂糖、酢、料理酒、一味唐辛子を使った。
 分量はテキトー。とりあえずコチュジャン入れときゃそれっぽい味になるやろ、と思った。

 ゴマや砕いたナッツ類を上からかけているレシピがいくつかあって、確かに、それらの香ばしさや歯ごたえがプラスされたらさらにうまくなりそうな予感があったので両方かけた。

 完成。


 一口ぱくり。

 うんま。
 いやん、うんま。

 思ったより辛いけど、うんま。

 ソースにまみれても、衣はふにゃっとならずサクサクを維持している。成功だ。

 中から溢れ出た油が、ソースと混ざり合い、コチュジャンなど調味料のうまさをいっそう引き出している。成功だ。

 上からかけたゴマやナッツが、風味や食感にアクセントを加えている。成功だ。

 あまりにテキトーに作ったので、もう一度同じものを作れと言われても作れないのが惜しいくらいに、うんま。


 白飯がどんどん進んだ。
 チキン2本で、ちゃわん(山盛り)1杯分の白飯が余裕で消えた。



 そして、なんとなく韓国の酒「マッコリ」も購入していたのだが、これとの相性が最高であった。
 マッコリなる酒も味わって飲んだのはこれが初めてだったのだが、「日本酒のカルピス割り」みたいな、「甘酒のソーダ割り」みたいな、けっこう甘い酒だったので、ヤンニョムチキンっぽい何かと実によく合った。


 コチュジャンや一味唐辛子の辛さでヒーヒー言ってる口の中にマッコリをぶち込む。乳酸菌飲料独特の甘さで、辛さが中和される。甘い飲みものを飲むと、辛いものが食べたくなる。チキンを1本手に取る。わー、辛い。くちびるが赤く腫れてくる。汗が噴き出す。ふぅふぅ、マッコリ飲まなきゃ。ゴクゴク。あー、んまい。よし、チキンをもう1本。
 みたいな感じで、韓国チキンとマッコリの無限ループに陥った。

 気が付いたら、1Lボトルの3/2程度を飲んでいた。
 慌てて、マッコリのアルコール度数を確認する。6度。ビールと同じくらいだ。ということは、今、僕は缶ビール2本分のアルコールを一瞬で摂取したのだ。
 大丈夫かな、と心配になった。僕の体質と合わない酒だったらどうしよう、と思った。
 ところが、どっこい。
 まったく悪酔いはしなかった。いい感じの酩酊で留まっていた。


 窓から差し込む明るい陽光が、部屋をマッコリみたいに白く照らしていた。
 まっ昼間だった。
 休日だった。
 明日も休みだった。

 別にいいや。
 全部食っちゃえ、飲んじゃえ。
 とにかく、なんだか気分が良かったので、ヤンニョムチキンっぽい何かもマッコリも、余すことなく一気に平らげた。


 相当な満足感を抱えて、そのままベッドに潜り込んだ。
 真っ昼間だった。


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